眺めの良い部屋
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マウイ島で子育てしながら感じることを気ままに書いています。

by aroomwithaview
真夜中のぼやき
セピアカラーの写真の中に吸いこまれた夜

その女は若く 
ふっくらとした頬と肩 その上で揺れる巻き毛 
バンビのような瞳で微笑んでいた

その隣には 鷹のような目をした若い男 
尖った鼻と髪の毛
他の男が指一本でも触れようものなら
体中が凶器になるような空気を放っていた

きっとお似合いだったのだろう
きっと幸せだったのだろう

時と共に色あせてセピア色にかわっていく写真

あごに出来た三つの吹き出物を触りながら
変えられない過去と 変えられる未来と
痛い吹き出物の今の間をさまよう

あやまって潰した吹き出物から滲み出る
赤いもの わたしのなかにふたりが存在する

星空を眺める
星空が体中にしみこんでくる

ふたりとわたし それ以下でもそれ以上でもない
それでも 星空はそれ以上のそれ以上で満たしてくれる 
by aroomwithaview | 2007-06-25 02:37 | ひとりごと