眺めの良い部屋
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マウイ島で子育てしながら感じることを気ままに書いています。

by aroomwithaview
Peter
“This is Peter.”

バレエの先生(男性の方)がピーターという名前のぬいぐるみを
手のひらにのせて私たちに紹介してくれた。

というのも、今日から、バレエの練習に使うCD&ステレオが
置かれてある教室の一角に、このちいさなぬいぐるみが加わっていた。
それに子供たちが気がつかないはずはないわけで、
ぬいぐるみは注目を浴びていた。

先生は、ちょっぴり落胆した顔でピーターの生い立ちを説明してくれた。

先生が数十年間も着ていたジャケットがついにボロボロになってしまい
どうしてもあきらめきれず、友達に縫いなおしを頼んだと言う。
そしたら、ぬいぐるみになって戻って来た・・・

先生はピーターを待っていたわけではないというのは、顔の表情から
よ~くわかる。とっても悲しそうな瞳で話すから。

“ジャケットサイズなら、きっとピーターの家族もそのうち
やって来るんじゃないですか?”

と言うと、先生の瞳がキラリと光った。

後ろのほうから、

“そうそう、はりねずみを今縫っているらしいわよ!”

そんな声が聞こえてきた。

“よろしくね!ピーター”

そう心のなかで自己紹介をしてその場は過ぎた。

わたしはベットに入って、夢の世界に入るまでの時間を
その日の大好きな光景や、誰かの印象深い言葉や、
表情を何度も思い浮かべる時間が好き。

今夜は、ピーターになりそうな気がした。

わたしも中学校からの思い出の真っ赤なジャケットが手元にある。
真っ赤なハートのクッションにしても良いかも・・・
これも一緒にベットに連れて行こう~
by aroomwithaview | 2009-05-13 17:18 | ひとりごと