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手紙
2005年 10月 29日
今日は、ちょっとした内緒話
友達とか娘たちに話したりする内容ではないけれど(夫には話すけど)ブログでは話してしまうというのも変だな~という思いもあってアップしようかどうか迷ったのだけれど、他のところでアップしてみた。嫌な反応ってわけでもなかったのでアップしちゃいます。(なんか自信なさげな私) 一通の手紙が届いた。 送り人の名前も住所も書いてない。 手にとり考えること数秒。あっ!わかった! やっぱり、そうだった。 懐かしい。 結婚する前、恋におちたあの人からだった。 私の場合、人を嫌いになることがあまりなく恋が終わっても友達関係が続くことが多い。たまに話すのが楽しかったりする。でも結婚して子供も出来たのに“友達”なんて言っても周りには理解されないこともある。夫は私のそんなところを知っている。実際、数日前にも日本で友達に会ってきた。もちろん、夫も知っている。 この彼には一目惚れした。昔、マットディロンにメロメロだった。それを甘くしたマスクで背が高い日本人。ラッキーなことにふたり同時に恋に落ちちゃった。夢と行動力と自分を信じる力のある人だった。お互い留学中で英語もままならないのに、彼はどんどん外に出て行く。テニスの地域トーナメントで優勝したこともあった。 夢がふたつあると言っていた。ひとつは日本でパイロットになること。もうひとつは、パイロットになってから自分のことを本にするということ。なぜかというと、日本とアメリカの航空会社は今でも異なるがあの当時は今以上にパイロットでもスチュワーデスでもステータスのある格好の良い仕事だった。彼は空が飛びたかった。彼には日本の高学歴がなかった。でも操縦士には向いていた。車の運転は見事だった。(って車と飛行機は違うだろ!)彼の瞳には、夢は叶いますと書いてあった。とにかく、日本の高学歴がなくても夢は叶うことを本にして若者に伝えたい!と、当時二十歳の彼はパイロットになる前から言っていたのを覚えている。 ながい時が過ぎた。その間、手紙や電話でたま~に近況報告をしていた。私自身、空を飛びたく飛行訓練のクラスを取ったくらいなので(“星の王子さま”のサン・テグジュぺリに憧れていた)彼の夢を心から応援していた。数年前に念願のパイロットになったと連絡があった。自分のことのように嬉しかった。 手紙には、最近初めて機長としてフライトしたことが書いてあった。機長になることがどんなことなのか、私にはわからないが、奥様が副操縦士として一緒にフライトできたら日本初の夫婦でパイロットになるところだった。でも今回はそれを逃した~なんて文字が嬉しそうに躍ってた。そう、奥様も日本では数少ない女性パイロット。 電話をしたら、彼は不在で奥様が電話に出られた。ちょっぴり緊張しながら自己紹介をしたら“話は伺っています”と言われて安心した。とっても優しい声だった。 可能性とか夢を忘れない人 くだらないステータスに溺れない人 自分が何が好きかを知っている人 自分が何が出来るかを知っている人 好きなことをしながら生活が出来る人 つまり、自分を良く知っていて、自分の居場所を知っていて、それを社会で最大限に発揮している人 そんな人は素敵だな・・・って そう思った手紙でした。
by aroomwithaview
| 2005-10-29 02:49
| ひとりごと
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